災害時の断水では、いつもトイレなどの生活用水の不足が問題になっています。このようなとき、雨水の利用が大変役に立ちます。
これまで、公共施設の設計では雨水を地下ピットの貯留槽に貯め、その水をろ過してトイレなどの雑用水に活用してきたことがあります。また、日常生活への工夫が防災にもつながってほしい。そんな思いで住宅の設計でも簡易な雨水タンクを何軒かのお宅に設置してきました。
今回は、この簡易な雨水タンクのごく小さなものを自宅に自らDIYで設置。いつも自分の家は後回しです。
雨水は容器などに直接貯めるよりも、屋根に降った雨水を貯める方がずっと大きい面積から短時間で効率的に貯めることができます。少しの雨でもあっという間にタンクが満杯になります。
わが家は置き場所の関係から容量の小さい雨水タンクですが、植栽への水やりなどには十分です。災害時には、トイレなどの生活雑用水としても多少は役に立つと思います。さらに、ろ過や煮沸をしたり、ハンディーポンプとホースをつないで利用範囲を広げることもできます。
住宅用の雨水タンクの設置は、基本的には雨どいの途中を一部切断して、雨水タンクにホースや配管で接続するだけの簡単な作業です。ただし、雨水タンクがいっぱいになったら、通常通り雨が雨どいを流れていくようにする必要はあります。
雨水タンク設置には、補助金を出す自治体が多いので、条件など調べて利用するといいでしょう。
雨水タンクの蛇口からじょうろに給水
中庭のコーナーに雨水タンクを設置
周囲の道具かけやシンクカウンターもDIY